タイヤを取り付ける

リムのままだと床を傷つけるのでホイールを組んだら直ぐにタイヤを履かせます。

■部品を買う

1年も経つとひび割れてくるので交換しないといけません。よく乗る人はひび割れる前に摩耗して寿命を迎えます。ランニングコストはタイヤとチューブが大部分を占めます。気に入らないタイヤを寿命がくるまで使うのは苦痛以外の何物でもありませんので安物を買わないようにしましょう。

タイヤ


■気にしなければならない規格の種類とバリエーション
 ・MTB用、ロードバイク用、ママチャリ用:
    同じ26インチでもMTB用、ロードバイク用、ママチャリ用はサイズが異なりますのでMTB用を買いましょう。
 ・チューブ用、チューブレス用:
    チューブレスタイヤは文字通りチューブが不要なので、チューブの重量分だけ軽くなるように思いますが、現時点重い物しか存在していないようで、
    重量面でのメリットはありません。今後に期待です。通常のリムではスポークを通す穴から空気が漏れてしまうので専用のリムでないと使えません。
 ・太さ:
    一般道を走るならロードバイクのように幅の細い物が走行抵抗が少なくお勧め。幅が狭いのに表面が柔らかいタイヤを買ってはいけません。
    そういう物は「持って軽いが走って重い」タイヤです。走行抵抗が少ない物は表面がそれなりに固いのです。
    タイオガのシティスリッカーというタイヤにはひどい目に遭いました。絶対に買ってはいけません。
    柔らかい方が雨の日に滑りにくいなどということもありません。

■気にしなくても良い規格
 ・ビード:
    タイヤの縁にはケブラーもしくはスチールワイヤーのどちらかが入っています。性能に差はありませんが一般的に高価な物はケブラーです。
    スチールワイヤーは曲げると癖が付いてしまうので丸い状態で販売されています。通販の場合送料を余計に取られることがあるので要注意です。

ケブラービードのタイヤは折りたたまれて販売されている。捨てるときも折りたためるので便利。はさみで切ることも出来ます。これは超軽量タイヤです。MAXXIS社の「MAXXLITE 310」。310というのがカタログデータでの重さ。軽量部品は+5%の重量超過を購入者が許容するのがお約束です。超軽量と謳っているMTBがこのタイヤを履いていたら注意!!。軽量チューブと組み合わせると400gは軽くなります。


普通のブロックパターンのタイヤ。これでも軽いほうです。チューブが100g以上あるので両輪で1kgを超えます。IRC社の「ミブロ」26×1.95。これもカタログデータだと440gのはず

(2009-05-01追記)
このタイヤ、あまり乗らないうちに古くなってゴムが劣化してきている影響もあると思いますが、アスファルト道路の峠道を走ると後輪の摩耗がものすごく早い。
また、劣化するとタイヤ中央に亀裂が入ります。(タイヤを左右に引き裂くような亀裂)




チューブ


■気にしなければならない規格の種類とバリエーション

・バルブの直径:
   リムの穴に合う物を購入しましょう。MTBの場合、2種類あります。
     フレンチ=仏式=ロードバイク用
     シュレーダー=米式=自動2輪や車と同じ
   幅の細いリムにはフレンチバルブ用の小さい穴が開いているのでフレンチバルブ用のチューブを購入します。
   チューブに合わせてリムの穴を広げてはいけません。
   あまり良くありませんが米式のリムに仏式のチューブはぶかぶかですが使用できます。
・バルブの長さ:
   空力効果をねらったディープリム(エアロリム)というのがありますが、平均速度の遅いMTBには不要です。もし、ディープリムのホイールを使用しているのであれば
   それに合わせた長いバルブのチューブが必要です。
・チューブの直径:
   太いタイヤには太いチューブ、細いタイヤには細いチューブが必要です。MTBのタイヤサイズは「26×X.XX」の様に表します。
   26は言わずとしれた26インチの意味。X.XXがタイヤの幅をインチ(1インチ=25.4mm)で表した物です。

■気になる規格の種類とバリエーション

・材質:
   軽量化をねらった半透明のラテックス製の物がありますが、最近では黒いブチルゴム製の軽量チューブが販売されるようになりました。
   ラテックス製の物は空気が抜けやすいので(チューブが皮膚呼吸をするように表面から少しずつ抜けます)ブチルゴム製がお勧めです。
   MTBは低圧タイヤなので、高圧のロードバイクに比べると空気の抜けが遅く、あまり切実な問題ではありません。

バルブの規格やチューブのサイズはパッケージに印刷されています。左が95gしかない超軽量チューブ。右は定番のPanaracerのR’AIR。こちらは154g

リムフラップ



■気にしなければならない規格の種類とバリエーション

・幅:
  15mm〜30mm程度の物まであるのでリムの幅にあった物を購入すればOKです。リムを購入してみてから買うのが無難です。
・材質:
  堅さは製品によりまちまちです。黄色いミシュラン製の物は固くて嵌めてしまうと外すのは困難。緑色の半透明のPanaracer製の物は外すのも簡単です。

■気にしなくても良い仕様や規格

・バルブを通す穴の大きさ:
  米式バルブにも合う大きめの穴が空いてます。大は小を兼ねるということです。

黄色いミシュラン製の物は1本16g。緑のパナレーサー製の物は2本で41g。アルミニップルを使ってホイールを軽量化しても重いリムフラップを付けるとせっかくの軽量化が台無しです。リムフラップはタイヤを交換するときに同時に交換するのがベスト。



■そろえる工具

タイヤを履くのに必要な物は空気入れだけです。外すときにはタイヤレバーが必要です。

タイヤレバー(外すときに必要)

安っぽく見えますが、実際安くて、でも実用的なマルニのタイヤレバー。


外すときはヘラになっている部分でタイヤの縁をリムから外して、反対側をスポークに引っかけます。後もう一本つかってリムをタイヤから外していきます。タイヤレバーは3本セットになっている物が多いが、2本で何とかなります。


空気入れ(必ず必要)

空気圧がわかるものが便利です。詳しくはこちらをどうぞ。空気圧計が付いていなければ別売りの空気圧計を購入するか、直感を信じて入れればOK。



■組立

組立ってほどの物じゃありません。ロードバイクに比べるとタイヤが太いのでとても簡単です。

バルブ穴にボールペンのケツを差し込んで穴の位置がずれないようにして嵌めればOK


ボールペンのケツのキャップだけを差し込むのが一番やりやすい。


ブロックパターンのタイヤは回転方向があるので注意。前はブレーキをかけたときにブロックパターンが効果を発揮するように、後ろは駆動力をかけたときに効果を発揮するように嵌めます。つるつるのスリックタイヤは向きの指定がありません。


片側の縁をリムに嵌めて...


チューブを入れて...このとき少し空気を入れるとチューブがねじれて入ったりしない。


反対側の縁をバルブの位置から嵌めていき、最後ここまで来たら(リムが黒でタイヤも黒でなんだか良く解らん写真だ)チューブを噛み込まないよう注意してタイヤの縁をリムに押し込みます。親指でね。タイヤの種類によって嵌めやすいものと嵌めにくい物があります。軽量タイプの物はここからが大変でした。次第に伸びてくるのか、手の疲れが取れるからなのか解らないが1分程度時間をおくと、さっきまで固くて嵌らなかった物が少し柔軟になってはめ込みやすくなる気がします。


タイヤメーカー指定の圧力まで空気を入れてからバルブの6角ナットを手で軽く締め込みます。相手はゴムなのでペンチで締めてはダメです。このナットは空気入れを差し込むときバルブが中に押し込まれないようにあるものです。軽くしまっていれば十分です。空気圧は乗ってみて調整します。空気圧が高すぎると路面の凸凹を拾ってごつごつします。逆に低すぎるとリムを打ったりハンドルを取られたりします。ハブの軸を持って軽く回してみてリムにタイヤが確実に嵌っているかを確認します。うまく嵌っていなければ一旦空気を抜いてやり直し。


指定圧力はタイヤに刻印されています。PSIという聞き慣れない単位ですが自転車用の圧力計には必ずPSIの目盛りがあるので迷いません。


米式バルブの穴に仏式バルブのチューブを使うと隙間が空いてしまう。こんな時は右の写真の上にある段付きのナットが販売されているのでそれを使います。下の2つはチューブに付属していた六角タイプとローレット加工付きの丸い物。


2種のタイヤ。超軽量タイプは軽すぎてタイヤと言うより風船。


とげが出ているのが気になったので取ってみました。はっきり言ってこれは無駄です。切り落としたとげが気色悪いので止めましょう。




乗った印象:

IRCミブロ 1.95
  アスファルトの舗装路ではぬめっとした走行感です。タイヤ中央部分のブロックとブロックの間隔が大きく空いているためでは?
  ブロックの間に接地した跡が付いています、もうちょっと連続したブロックパターンなら、走行抵抗が軽くなる物と思います。
  低速ではとても重く感じます。ママチャリのタイヤの何倍も走行抵抗が大きいようです。
  前日雨が降って緩くなった路面ではこのブロックパターンでも滑ります。
  ぬかるみでは両サイドのブロックパターンが接近しているためか、泥が詰まって取れません。泥ハケが悪いみたいです。
  大型バイクの後輪のように接地面の曲率が大きいので舗装の継ぎ目でハンドルを取られます。
  

MAXXIS MAXXLITE310
  舗装路を走ってみました。気温が33度と高かったのでコースまで行く気力がわいてきませんでした。
  走行抵抗はIRCミブロと対して変わらない感触です。持って軽いが走って重いタイヤです。
  リムが違うので単純に比較できませんが同じ空気圧(50psi)ならIRCミブロよりショックの吸収性がいいようです。
  コーナーを曲がるときに踏ん張りがきかず何となくよれる感じがします。ブロックパターン部分のゴムが柔らかいためそのように感じるのかもしれません。
  


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