4爪チャックバックプレート 作成:2005-03-27〜2005-05-14

4爪チャックを購入したのでバックプレートを作ります。


材料はSS400の鉄板。バンドソーが直径100mmまでしか切れないので丸材を輪切りにする方法は使えません。面倒ですが板材からの加工です。いつものコピー用紙+両面テープ方式で切る位置を決めました。


12角形にバンドソーで切り落としました。外径は150mm。チャックは130径なので10mmの「つば」付きになります。これはロータリーテーブルに固定するときの「固定しろ」です。150mmは4爪チャックで銜えられるほぼ最大径です。黒皮の材料を削ると旋盤がすごく汚れます。


バックプレートを作るついでにロータリーテーブルに固定するためのセンター合わせのアダプターを作ります。材料は黒皮のS45C丸棒、直径60mm。左は皮をむいているところ。右は荒削り完了状態。中心部の穴はMT2の固定センターの外径と同じにしてある。


完成したドーナツ。外径は52mm。右のようにして使います。この上からチャックをかぶせると芯が合う。


リングのかたわれは穴径52mmのゲージとして使用します。


本体部分の旋削開始。先ず52mmの穴をあけるが、ドリルであけられるのはここまで。穴の径は16mm。裏側はまだ黒皮のまま。


基準面が完成したので、はめてみた。ちょっとぶかぶか。とりあえずよしとして先に進むことにする。


反対側の旋削開始。右は黒皮を剥がしているところ。アルミ用のチップですくい取るように削るとうまくいく。チップは右勝手用だが問題ないようだ。写真が不鮮明なのはキリコガード越しに撮影しているため。左手でハンドルを回して、右手手カメラを持って撮影してみました。ぶれているのは勢いよく飛び出す長いキリコの固まり。この刃物の位置はキリコがワークとツールポストの間にたまるのであまり具合が良くない。途中何度か止めてキリコを書き出す必要がありました。


ロータリテーブルに固定するためのナットを作った。ロータリテーブルの径はバックプレートの径と同じなのでロータリテーブルの溝を使って固定が出来ない。ロータリテーブルの中央には貫通穴があいているのでそれを使って固定する。右は同時に作っている巨大ドリルチャック用バックプレートを固定しているところ。この大きさなら大きさならテーブルの溝を使って固定できるがこれよりあと30mmも径が大きいと無理。金具が3段重ねになっているが、中央はこのページの上の方で作ったリングのかたわれ。一番上はちょっと大きめのワッシャーでネジは切っていない。


上のナットを作る前にこんな失敗作を作ってしまった。横から見るとT字型をしている。これがフライス盤のテーブルの溝にはまってナットが空回りするのを防止してくれる。しかし、固定するとロータリテーブルまで回らなくなってしまうことに気ずかなかった。上の写真を撮った直後にハンドルが異常に重いことによってやっと気ずいた。実は上の写真はこのナットを使って固定している。


ロータリテーブルの中央とフライス盤のセンターを合わせているところ。この後、Y軸をスタッドボルトのピッチ円半径(37.50mm)だけ移動させてネジ穴をあけます。右は面盤用のボルトを取りつけてみたところ。面盤は今のところ利用頻度が低いのでボルトはこれを流用します。。


旋盤に取りつけてチャックと嵌め合わせるでっぱり(直径100mm)を削り出します。チャックの裏側はこんな形状。


ロータリテーブルに取りつけて穴あけ。これは穴あけが全て完了したところ。


ボルトで固定。六角ボルトはチャックの付属品。一番外側の穴はロータリテーブル固定用のもの。直径4mmと頼りないが強度はおそらくこれで十分。一番右に写っているボルトのちょっと下にあるへこみは旋盤に取りつけるときの合わせマーク。


ロータリテーブルの上に乗せるとあまり余裕はない。Z軸はあと5cm程度上に移動させることができる。あまり縦長の物は銜えられない。


旋盤に取りつけようとしたらボルトが当たるので六角穴ボルトに交換。それでも当たるので、ネジの外径をちょっと削った。


取りつけ完了。爪が大きい。主軸との嵌め合わせはちょっとゆるいのだが特に何の調整もせずに16/1000mmの振れに収まっている。


四角ミガキ棒の端面を削ってみた。四角棒のセンターを中心にきれいな模様が出来る。当たり前だがこれが気持ちいい。


2005-05-09追記
Tナットを作ってみました。勝手にセンターが出るのでとても楽です。タップもチャックに銜えたまま切れます。


2個で約1時間で完成です。


六角ボルトは沈めました。沈めフライスなる刃物でほじくったのですが、極低速回転でないとびびってうまくいきません。



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