電撃ラケット修理

ウリハムシ退治に使っている電撃ラケットの修理。3~4年前に購入した物。カインズホームで購入したと思う


2018-06-25

症状は高電圧発生していないので虫が逃げる。虫は金網の上を自由に歩き回るので電圧は全く出ていない。スイッチは2つ。電源スライドスイッチと。押している間だけ高電圧を発生させるプッシュスイッチ。スイッチを押している間はLEDが点灯する仕様になっているがこれも点灯しない。¥400程度であったと思う。重いので高速飛行する虫には使えない。バドミントンラケットで撃墜するほうが良いと思う

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基板表面。1次側はブロッキング発信回路。2次側は倍電圧整流回路か何かその亜種。青い電線は断線したので以前修理した箇所。電源電圧は3V。乾電池はもったいないので充電式の1.2Vニッケル水素電池を2本使っている

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基板裏面

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トランジスターはたぶん2SD965。かなり特殊なものでこの大きさで5Aも流せる。5A流せるものは大抵TO220サイズの大きなものになる。増幅率も340~600と大きい。ダーリントントランジスターではないのでVce(sat)も小さい

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回路図。1次側は昇圧発振回路になっている。正常に発振するとトランジスターのコレクター電圧は電源電圧より高くなるのでLEDが点灯する。LEDが点灯しないということは発振していない。トランス断線無し。LEDは単体で点灯する。スイッチ正常なのでトランジスタ不良しかありえない。Vbeは0.6V程度あって正常であるのでそれ以外の問題

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1次側のltspice回路。インダクタンスは未計測なのでテキトー。k1.... はコイルの結合係数。2つのコイルは磁性体のコアを共有しているので2個ばらばらのコイルとは違う

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1次側 ltspice
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
dengeki3.zip LTspice ltspice ascファイル

この中から使えそうなものを探したが特殊すぎて代用品無し

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とりあえず2SC1815をつけたがウリハムシをショック状態にする程度の威力しかなくなっている。しかも発信が安定するまでプッシュボタンを押してから2秒程度かかる。その時の1次側の発信波形。トランジスターのコレクター電圧。左側の[1>が0V、2V/div。2SD965はAliexpressで売っているので注文しておいた

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2018-06-27

2次側のLTspice回路。動作を確認するための物なので電圧、ダイオード型番、コンデンサ容量、抵抗値はテキトー。D2,C3,C1,C2は普通の倍電圧整流回路。C1は電源電圧x1、C2はx2。C3はC2とC1によって充電される。つまり2倍+1倍=3倍。1次側も含めテキトー設計の回路ではない感じ。買い替えて変な回路の物を掴んでしまうより修理したほうが良い

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2次側 ltspice
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
dengekimul3.zip LTspice ltspice ascファイル

2018-07-05

トランジスターが届いたので交換。別の用途で使えそうなので100個買っておいた。約¥250。スパークが飛ぶほど電圧が上がっていない気がする。1次側は正常動作しているようなので2次側のどこかに問題があるかもしれない。ウリハムシ退治には十分使える威力なので修理はこれで完了

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2018-08-13

また調子が悪い。スイッチを押しても発信しないときがある。トランジスターを交換して直った。ネジ山がつぶれてきたので全部交換。ネジの精度も低いが硬度が足りない感じ

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