チューブラーホイール 組立:2007-10-16〜2007-11-04

チューブラータイヤにはものすごく軽量な物があります。超高級ホイールで軽量化するより、超軽量タイヤで軽量化するほうが安上がりです。軽量タイヤは薄いので、あまり距離は走れませんが用途に応じてホイールを変えればいいのです。


リムはこれにしました。AMBROSIO CRONO FORMULA 20。カタログスペックだと340gなのですが実際は370gを超えます。


接合部分は接着剤を併用しているみたいです。どんなリムでもそうですがこの接合部分が丸くないのです。振れを取るときはこの部分で苦労します。この部分が縦振れするのはやむ無しとしてあきらめています。


ERDを求めます。


今回はニップルを差し込んでその先端から先端までの距離にニップルの長さを加えます。結果は613.6mm。計測は一カ所だけでなく数カ所測って平均します。今までの経験から言うとリムの接合部分と他の部分は長さがちょっと違います。だいたい1mm程度差があります。



スポークの長さを計算。前輪用に304mmを28本。後輪用に303mmを14本、302mmを14本にしました。


ハブはDURA−ACE。外国製の完組ホイールのハブより性能がずっと上だと思っている。


旧モデルと違って玉あたりの調整は片側だけでしかできなくなっている。穴が六角形になっているのはそのためか?


スポーク到着。DTレボリューション1.8×1.5。後輪だけ紫のアルミニップルにしてみる。前輪はカラーじゃない普通のアルミ色の物を使う。


スポークの重さは130g


こうするのが習慣になっている。


振れはまた取ってないが、振れを取って重さが変わるわけもなく、先に計量してみた。軽いぞ。ぞろ目で運もいいぞ。


ひどく重量バランスが悪い。洗濯ばさみを4つ付けてやっとバランスが取れる。バルブ穴の反対側の接合部分が重い。


カタログスペックで195gの物なのだが、それよりだいぶ軽い。相当薄いはずで、ちょっと後輪には使えないな。


タイヤとリムの固定はリムセメントというちょっと弱めの接着剤を使用するのだが、粘着テープ方式にしてみることにした。宮田のチューブラテープ。これで9本分らしい。だいぶ重いな。1本につき約20gになる。テープの芯や剥離紙の重さも含まれているのでもう少し軽くなるかもしれないが15g以下にはならないだろう。


プアマンズカラースポークではない。スポークの片側だけを赤マジックで塗ってニップルを締め込むときスポークがどれだけねじれるかを見てみることにした。


テンションメーターがどの程度正確なのかは不明だが、正確だと仮定して50kgfの張力。その時のスポークのねじれはこの程度。側面を塗ったのに正面から塗った部分が見える。90度まではいかないが70度近くねじれた。換算表がないと何kgfか判らないが9の所だと51kgfである。


張力100kgfで180度ねじれた。


足をホイールの下に入れたこの状態で左右の洗濯ばさみの付いた位置を強く押す。少しずつ回転させながらこれを繰り返す。ひっくり返してまた同じことをやる。ねじれたスポークは僅かに戻るが、依然ねじれたままだ。ねじれが戻るときにニップルと一緒に戻るのか、それともニップルはそのままで、スポークのねじれだけが戻るのか。それによって結果は異なる。もしニップルはそのままならねじれが戻るとき締め込まれて更に張力が上がることになる。これはちょっと考えにくいのでニップルと一緒に戻る方に一票。


ダイヤルゲージを使ってみたが振れ取り台の剛性が低いので役に立たず。前輪はスポークの長さはぴったり。テンションは100kgfにした。後輪はもう少しテンションを上げてみることにする。


前輪はスポーク全長を赤マジックで塗ってしまったので落とすのが大変だった。後輪は一部だけ着色。テンションは100kgfを超えるとスポークがねじれるばかりで締まっていかない。フリー側のテンションが106kgfのところで止めた。反フリー側はうんと緩くて60kgf程度のテンションしかない。


後輪はビットリアコルサエボリューションCX LIGHT。重さはカタログスペック通り230g ラテックスチューブなので空気が抜けるのが異常に早い。メーカーのホームページにも8時間で2気圧も減圧するとある。


チューブラーテープは腰のない薄いスポンジに粘着材を合体させたような物。剥離紙の始点と終点を少しだけ剥がした後にタイヤを嵌めてから剥離紙を引き抜くと接着完了。粘着材は強い力を急激に加えても剥がれたりしないが、弱い力を長い間かけ続けると剥がれてしまう。リムにタイヤが嵌っている状態では剥がそうとする力が働いていないので粘着材で固定できているのだと思う。理屈から言って、瞬間的な強い力にも耐えるはず。剥がしたときにリム側にテープが残るのかタイヤ側に残るのかについてはパンクするか、タイヤの寿命がくるまでお預けだ。


チューブラータイヤなので高圧に耐える。チューブラータイヤ好きな人はこの高圧が好きなのか? 空気入れに全体重をかけても最大気圧に到達しない。


両輪とも10barの空気圧にしたあとの1週間後。ビットリアのラテックスチューブの後輪は1barちょっと、前輪はブチルゴムチューブなので約8barで2bar低下。ラテックスチューブのチューブラータイヤは乗る前に毎回空気を入れないと使用できないみたい。


重量と価格のまとめ。重さを厳密に考えるならタイヤ内部の空気の重さも無視できないかも? 加速時はタイヤ内部の空気はどう動くのだろう? 

  品名 重量[g] 価格[\] 備考
後輪
ハブ SHIMANO DURA−ACE FH-7850 267 14,427  
クイック 同上  64 -  
リム AMBROSIO CRONO FORMULA 20 28穴 371 6,163  
スポーク DTレボリューション 1.8×1.5 303mm14本、302mm14本 130 1,960  
ニップル DTアルミ 9 840  
タイヤ ビットリア コルサエボリューションCX LIGHT 230 5,500 2本セットで\11,000であった
リムセメント 宮田チューブラーテープ 20 408 テープ1本でタイヤ9本分なので価格は按分
  1091 29,298  
前輪
ハブ SHIMANO DURA−ACE HB-7800 129 8,116  
クイック 同上  60 -  
リム AMBROSIO CRONO FORMULA 20 28穴 371 6,163  
スポーク DTレボリューション 1.8×1.5 303mm14本、302mm14本 130 1,960  
ニップル DTアルミ 9 840  
タイヤ TUFO/S3LITE27"-195g 177 4,885 2本セットで\9,770であった
リムセメント 宮田チューブラーテープ 20 408  
  896 22,372  


走ってみた感じはあまり変わったような気がしない。軽いホイールが安くできるのはいいがリムのつなぎ目が丸くないのが欠点。前輪はリムよりタイヤの幅の方が狭いので石を踏まないように注意して走る必要がある。 


約500〜600km走行後の振れ <−MOVIEだいぶ振れています。やはりこのリムは難しい。大きく振れていますが大抵は1本だけ緩いスポークがあることが多いのです。


(2008-05-29追記)

3000kmほど走行したでしょうか? 後輪が平らになってきました。思った以上に長持ちしました。まだもうちょっと使えますがレース前なので交換します。レース以外は殆ど平坦路だったため後輪だけしか減っていません。超軽量タイヤの前輪はまだまだ使用できるので交換しません。


剥がしました。チューブラテープは、剥がし始めだけはタイヤに、殆どはリムに残りました。


指でこすって丸めていきます。約半年経過しましたが硬化などはしていません。張ったときそのままの弾力性や粘着性を保ったままです。


若干剥がし残しが発生しますが、この程度なら気になりません。


タイヤ側に残ったテープも指で丸めると鼻くそ状態になり、簡単に取れます。重量はホイール1本分で12gでした。


交換後のタイヤ。



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