NC翼型スチロールカッター(Page2) 作成:2005-05-09〜

NC制御で発泡スチロールを切る装置を作ります。刃物で切るのではなくニクロム線で切ります。


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モーターと送りネジを繋げるジョイントを作成中。ユニバーサルジョイントではなく固定式。ぶれが問題になったらユニバーサルジョイントに改造します。その時はジョイントを2つ使って間にジュラコンの丸棒を挟んでネジとモーター軸を連結してみようと思います。


長ねじ回してみました <−MOVIE
長ネジの長さは270mm。その先端がこれくらいのぶれならユニバーサルジョイントいらないと思う。

センタードリルで下穴を開けてから,8.5mmのドリルで穴あけしたらドリルが吸い込まれるようにジュラコンのワークに食いついて驚きました。弾力性があるのでタップ回しがないと抜けません。M10のタップをジュラコンに切る抵抗はSS400にM4のタップを切るのと同じくらいの感じです。この部品は送りナットです。


ジュラコンがやっかいなのは旋削でキリコがチップに絡みつくこと。これは端面を削っているところ。刃先が見えません。DROを頼りにセンターまで削ったか判断しています。DROの直径方向の誤差は理論値でも最大0.04mmあるので、0.05mmから先の切り込みは目盛りを頼りに削らないといけないので、こういった用途のほうがDROの便利さを実感できます。


以前、アルミ板に大穴を開けたとき、刃物が低速で動くときは硬い油の方が良かったような気がしたので。リーマー通しにグリースタイプの物を使ってみました。何となくのレベルですが、やはり硬い方がいいみたい。刃物の回転数は最低速の120rpm。出来るだけ無駄なキリコを出さないためバンドソーで切れるところはバンドソーで。


この部品がX,Y方向に動きます。シャフト2本に支えられますがガイドされるのは1本だけ。もう1本はこの部品が回転しないようにするもの。もう一方のシャフトが通る場所はまだ未加工です。精度良く2カ所穴を開けるのは無理と判断したための構造です。


優しくつかまないとネジ山がつぶれるかと思いましたが、爪と接触する箇所が多いので養生の必要はありませんでした。送りナットは全部で6個。量産しているところです。


ニクロム線にテンションをかける機構を除いてほぼ部品が出来上がりました。組み立てるためのネジがちょっと足りないので。組み立ては明日。ソフトを早く作らねば。


ホームセンターで部品を購入。X方向のストロークを増やすため両端を連結していた1mのミガキ丸棒を半分に切断してしまったため、代用品としてステンレスパイプを買いました。長さはちょっと短くて90cm。直径は誤差1/100mm程度でぴったり13mm。ステンレスの鉄板を丸めて溶接した物ですが奇妙なほど精度が出ています。先端部が若干ラッパ状に開いてしまっていて少し整えないと組み立てられません。
ところで、イモネジを何でホーローセットって言うんでしょう。六角の穴があいていて、凹んでいるからかな?hollowの意味でしょうか。それならホローじゃないかな。「六角穴付止めネジ」のほうがいいんじゃない。....どうでもいいや。


両端が自由に動く機構なので、一番短いときと長いときでは158mmも差が付きます。最も短いときは1000mm。長いときは青○間の1158mm。ニクロム線の両端にテンションをかける最も良い方法はならい加工用の弓を使う方法だと思いますが、あまりにも不細工です。まだちょっと悩みそうです。


とりあえず手動で動かすためのソフトを作り始めました。見た目はこんな感じ。後で本体プログラムと合体させます。矢印の中央にある1.0と表示されているボタンは、矢印ボタンを押したときに進む距離です。押すたびに1.0mm−>0.1mm−>無限 と変わります。無限の場合はSTOPボタンを押すまで止まりません。SYNCは両端を同期させて動かすか、否かを決めるための物。ボタンを押すたびにボタンの文字がSYNC<->IND(INDEPENDENT)と切り替わります。


組み立てました。じゃまくさいので、1mサイズではなく30cmサイズにしてあります。重さ14.1kg。電線が届かないので、またホームセンターに買い出しに行きます。


各部の構造


やはり動かしてみるといろいろ問題が出ます。このモーターネジ2本だけで固定してありますが、モーターを動かすとネジ止めしたところを軸に動いてしまいます。たぶん長ネジとモーター軸の芯が合っていないのが原因です。軸のバックラッシュもかなりあります。軸をモーターに押し込む方向の力を加えると1mm程度動きます。かなり強い力がいるので発泡スチロール相手だと問題になりそうにないのでとりあえず、これは無視することにしました。


片持ちだと動いてしまう <− MOVIE(モーターのフランジとネジの頭の隙間に注目!!)
モーターのバックラッシュ <− MOVIE
動いているところ <−MOVIE(なんだかカクカク動いているように見えますが実際は等速運動してます)

ホームセンターに電線を買いに行きましたが、1m¥708もしたので止めました。ロボットケーブルとやらでNC機械にはうってつけのケーブルだったのですが、高すぎます。来週は東京出張なので秋葉原で買うことにしました。いつものオヤイデ電気へ直行です。代わりにドリルを買いました、大きなホームセンターなので10mmのドリルも0.1mm単位でサイズがそろっています。1本¥1180。径の割に安いのですがシャンクのケツの造りがちょっと雑です。MITSUBISHI MATERIALS製。MonotaROで売っている同社製品より安いところを見るとホームセンター仕様なんでしょうか?


ジョイント作り直しました。モーターが動く原因はネジとモーターの軸が平行にずれているからではなく、僅かにくの字に折れ曲がっているためでした。φ10のジュラコンを間に挟みました。ジュラコンの直径は10mmよりちょっと大きくて10.37mm。上のドリルはその穴を開けるための物。ジュラコンの外形切削はしたくなかったので。ドリルは若干大きめに穴があくので10.4と10.3を買ったのですが。10.3のほうは細すぎました。ジュラコンの一番細い部分は直径3mm。アルミ用のチップで突っ切るようにして細くしました。


5芯でよかったのですが、売ってませんでした。直径は5mmくらい。300mA程度しか流れないので、これで十分のはず。「8mください」と言ったら「10mでも値段は同じ」との返答。10mで¥840。寿命間近の感光基板が残っていたので、モーターから出ている電線は切らずにコネクター経由で接続することにしました。これはコネクター基板を作っているところ。容器はカップ焼きそば。若干油が残留しているが問題はないみたい。保温性が良いので現像液の温度が下がらない。


本来の使い方よりこうやって使う方が多いワイヤーストリッパーです。


ハンダ付けした部分の補強と絶縁のために1分硬化のエポキシを買ってきました。普通の物よりかなりシャバシャバで「固まらないなー」「変だなー」と思いながら混ぜていると本当に約1分後に急激にゼリー状に硬化してしまい使い物になりませんでした。


あきらめて5分硬化型で固めました。


ジョイント作り直しました。これだけタップを切ると疲れます。タップを切るのはモーターの動力で出来るのでいいのですが、抜くときはチャックを手で回して抜き取っています。ブラシモーターだから極性を反転させれば逆転するはず。スイッチ一個でいいので今度タップをたくさん切るときは改造してからにしよう。


標準サイズで組み立て直しました。精度良く組み立てないと無理な力がかかってモーターが脱調します。


コマ送り&早回しです。実際は1分20秒かかっています。2個のモーターを同時に同じ方向に回転させて動かしています。


ニクロム線にテンションをかける仕組みを考えました。
 a.XYスライドにこの部分を取り付ける
 b.ジュラコンで作って滑りやすくする
 c.球体。鋼球だと穴を開けるのが大変なのでもっと柔らかい物。直径10mm。
 d.アルミパイプ。アルミじゃなくても良いが入手しやすいので。この図は無意味に長すぎ。
 e.適当な部材
 f.適当な部材
 g.アルミパイプ。棒状の物なら何でも良いがdと同じ物を使う方が無駄がない
cの球体の中心を軸に自由に首を振ることが出来ます。bとcの摩擦がどの程度か気になります。矢印の方向にバネかゴムで強く引っ張ります。相当強く引っ張ってもdより右の重さに耐えられずに球体の軸を中心に回転してしまうと思われるのでfを上から吊ります。吊る機構のほうが、これより複雑です。


USB-232C変換ケーブルを秋月電子で購入。相変わらずそれ以外の物のほうが多いですが... ¥100の電卓は店舗では販売されていないようです、通販でしか販売していないのはなぜ?


8mmアルミパイプに7mmアルミパイプを差し込んでスライドするか確認しているところ。少しきつかったが、なんとか入るので金属ミガキ(ピカール)を塗って当たりを取りました。部分的に変形しているようで数カ所削れた跡がありましたがそれ以外の箇所はほとんど当たってないようです。これは上のニクロム線を引っ張る機構を吊るための釣り竿になります。


無謀なのはわかっていました。鋼球に穴を開けようとしましたが無理でした。ちょっと傷が付くだけです。8個入りで¥500ちかくしたので、このまま諦めるのはもったいないので焼きなましてみようと思います。どうやってゆっくり冷やしていけばいいのでしょう。直径は15mmです。


赤くなるまで熱して、そのまま放置しました。これでいいみたいです。手で触れるようになるまで30分ほどかかったでしょうか。温度に一番敏感なのは顔なので頬を近づけて温度を確認します。加熱前は表面に傷が付く程度でしたが加熱後はヤスリが食いついてくれます。今日は遅いので穴あけは明日やってみます。


硬かったけどあきました。ドリルを送る速度はS45Cに穴を開けるときの1/3程度の速度が限界といったところです。まとめて4つ作ります。黄色く光っているのはセラミックの敷き板です。バーナーの火が当たると直ぐに黄色くなります。


もっと滑りがよいと思っていましたが、ワイヤーの代わりに紐を付けて引っ張ってみると動きが渋い。鋼球の半径は7.5mmしかないので、引っ張る力による摩擦には勝てませんでした。鋼球を自動的に回転させる機構を付けることにします。
渋い動き <−MOVIE 紐の抜け止めのネジがカクカク動いていることで滑りが悪いことがわかります

XYスライドに鋼球を保持する部品を取り付けました。材質はA5083アルミ。切削性が良くて貫通する直前にドリルの送りをゆっくりにするとバリもあまり出ません。厚さは6mm。2枚重ねて穴あけしました。こうすると1枚目と2枚目の間はほとんどバリが出ません。


ジュラコンのブッシュをはめ込みました。滑りを良くするためと絶縁も兼ねてます。両面とも面取りしてありますが、片側だけなら旋盤で簡単に出来ますが、薄くなるとチャックで銜えるのが難しくなるので、はめ込んだ後にザグリカッターで面取りしました。


摩擦が大きくてうまく鋼球が回転しそうにないので、自動回転させる仕組みを作っています。これはその一部。アルミの棒と鋼球は真鍮のピンで連結しています。ピンはバイスで圧入しました。かなりきつくはまっているので取ることは出来ません。


XYスライドに取り付けました。ニクロム線が通る2つの鋼球と、このマストの上に付けた鋼球は常に平行になります。


ニクロム線の代わりにPEライン(物凄く強い釣り糸で全然伸びない)を張って鋼球を動かすのに必要な力を調べています。思ったより力が必要。この機構が完成するまでにはかなり試行錯誤が必要になりそうです。


100Wのニクロム線の線径は0.2mmちょうど。鋼球にはニクロム線が通過する穴を開けなければならないが、0.2mmのドリルではきつすぎるので、それより太いものとなると0.25mm。これはMonotaRO価格で10本なんと¥7608(NACHI製)。高すぎます。0.3mmのドリルは2本パックがありますが、さすがにこれだとブカブカです。そこでニクロム線を引き延ばせないかとドライバーに巻き付けて切れるまで引っ張ってみました。張力5kgほどでしょうか、0.20mmのニクロム線が0.18mmになりました。これならいけるかも。不安は細すぎて切断面が溶着してしまうこと。もうちょっと実験が必要です。


200Wのニクロム線の太さは0.31mmでした。切れるまで引き延ばしても0.30mmにしかなりません。0.3mmのドリルで開けた穴に通すには、きつすぎるはずです。ドライバー2本の間にニクロム線を張って切断の実験をしてみました。100Wのニクロム線のほうが細かい加工には適しているようです。溶着の問題は起こりませんでした。100Wのほうで進めようと思います。


ニクロム線にテンションをかける機構は単純にバネで引こうと計画していましたが、10cm近い長さ変化をうまく吸収できる機構を思いつきませんでした。結局、モーターで制御することにしました。電子制御ではなくマイクロスイッチを使います。ギアユニットはタミヤのウォームギヤボックス。


動きのある物はCADを使うより方眼紙に書いた方が設計がはかどります。でも加工するときは座標を出さないといけないので結局CADで作図してしまいます。


逆転スイッチを取り付けたのでタップ切りが楽になりました。時々逆転したまま削ろうとしてしまいます。


これはマイクロスイッチを取り付ける台座。


部品と、組み立てた後の姿。まだ半完成です。ギヤボックスの軸を支えているアルミ板は補強です、さすがに10kg近い張力を支えるのにプラスチックのギヤボディーだけでは不安だったので取り付けました。


2つのマイクロスイッチがOFFになっているときはモーターの両端子がショートしてブレーキがかかります。


バネの一端はジュラコンの丸棒に真鍮ピンを圧入して、それに引っかけます。ジュラコンの丸棒と台座はネジ止めです。ジュラコン側にタップを切ってあります。ジュラコンのキリコの花が綺麗だったので写真に撮っておきました。12mmのドリルに巻き付いています。


バネのもう一端に繋がる部品。失敗作を作ってしまいました。奥の方が失敗作。


組み立てたところ。引きの強さは裏のネジで調整できます。目一杯強くした状態では100Wのニクロム線が切れてしまう張力になります。

スライド部分の動き <−MOVIE

動きが渋かったので、失敗作のアルミ棒にクレンザーを付けてジュラコンの部品とすりあわせをしました。


紐の片側をシャフトに巻き付ける仕組みにしました。後で動滑車を作らなければなりません。マイクロスイッチは横に飛び出た出っ張りに触れてON/OFFします。


ホームセンターで売っていたφ20アルミの球に8mmの穴を開けてストッパーを作りました。切削性が良かったので純アルミではなく,混ぜ物のあるアルミです。これも上のジュラコンのすりあわせをした失敗作の丸棒で内側を研磨しようと思いましたがクレンザーを付けて差し込んだところかじりついて抜けなくなってしまいました、プラハンで思い切り叩いて抜きました。はめあいのきつい物に研磨剤を塗って差し込んではいけないというのが教訓です。このストッパーはマストに取り付けます。どんな役割を果たすのかは説明しづらいので、また後で。


マストの球の上にかぶせる部品の断面図と、上で作ったニクロム線を引っ張る機構の一部となる動滑車の図面。部分的に外形図だったり断面図だったり、作図はテキトーです。


久しぶりにMonotaROで買い物。0.2mmのドリル他、センタードリル、リーマー、エンドミルなど刃物ばかり購入。0.2mmのドリルは細い。溝の数から見て1枚刃のようだ。これを銜えることが出来るチャック持っていただろうか? それともモーターで回すのは論外か。青い升目は1mm方眼紙。右上に写っているのは100Wのニクロム線。


いまいち軸の芯があっていなかったので4mmリーマーを通して強引に軸合わせ。結果、穴が異形に広がってしまうことになりますが気にしません。側板を固定していたネジも六角穴から皿ネジに変更して見た目もスマートに。2mm90度のセンタードリルはシャンク径が6mmで皿ネジのザグリにはちょうど良い。もちろん皿ネジはアルミサッシ用の皿の小さい物。


動滑車を作りました。¥4000もするコーナーカッターを買ったので試し切りで角を丸めてみたりして無駄な時間をだいぶかけて作りました。こんなモンで2時間かかりました。プーリーはジュラコン製。軸は真鍮、本体はアルミです。


テンション機構完成。2つのマイクロスイッチの間隔を目一杯つめるとストロークは1.5mm程度。

動いているところ <−MOVIE カメラが動いているように見えてしまいますが、カメラは固定してあります。動きが少なくて地味です。

大きくなりすぎたのでページを変えます。続きはこちら


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