旋盤チャックの精度 実験日:2005-01-29

チャックの爪の正面は研削した跡が残っています、研削してあるのですからそれなりの精度があるはずです、研削面を基準面にして丸材の端面を旋削し、どの程度の精度が出せるか確認してみました。


今回確認するのは逆爪の研削面の精度です。


材質S45C、直径50mm、の丸材を加工します。これはバンドソーで切った状態の物


正爪の研削面はパイプを削るときにしか役に立たないので今回は実験対象外です。一方の端面は銜える長さが大きい正爪で旋削します。


爪を交換して反対側を削ります。スライドする部分を固定して同じ方法で3つの円柱を作ります。アーレンキーが刺さっているのがスライド部分を固定するネジです。


よく見ると外周に近い部分だけが当たっていて、中央部分には隙間があります。


完成した3つの円柱です。マイクロメーターで外周に近い部分の4カ所を測定しました。
最大値と最小値の差は0.006mmとなりました。1/100mm以下の制度を要求する物はほとんど作らないので十分旋削時の基準として使用できることが解りました。但し、逆爪なので直径40mm以上の物に限られます。

  測定箇所1 測定箇所2 測定箇所3 測定箇所4 寸法差
円柱1 25.146mm 25.147mm 25.143mm 25.145mm 0.003mm
円柱2 25.146mm 25.147mm 25.143mm 25.143mm 0.004mm
円柱3 25.146mm 25.145mm 25.147mm 25.149mm 0.004mm



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